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A conclusion because of the love

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「ほらほら、あの車すごくね?」

 大の車好きな彼は、一緒に歩いていても珍しい車を見かけると、すぐに飛びつくように近寄り、こっちに来いよ、と手招きする。あたしは、乗り物全般に興味がないのだけど、彼のそのニコニコの笑顔はわりと好きだ。だから、小首をかしげて彼の目を見つめながら、話の先を促したりする。
 これは、こういう車でね、何年に作られて、こんなところで活躍したんだ、という彼の説明を聞きながら、いつものように締めくくるのを待つ。

 「でもね、僕は車を買っても維持することは出来ないし、満足な走りもさせてあげられないってわかってる。だから、車は好きだけれど、車は買わないんだ」
 愛があるからこそ、あえて出した結論なんだ、と彼は言う。

 あたしはいつもこう思う。
 不釣合いかどうかは、試してみなくちゃわからないのに。
 好きなんだったら、もっと近づけばいいのに。
 
 そう思っているのに、結局、やっぱり彼の笑顔にはかなわない。
 だからいつものように、大好きな人の元へ、わん、と吠えながら駆け寄っていくのだ。





 
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by telomerettaggg | 2008-06-05 03:36 | SMENA8M