逆ドロップ
小説でもアニメでもいいが、夢オチという結末のつけ方は大概ブーイングを食らうものだ。
たいていの謎についての説明がそれでついてしまうし、どんな終わり方にでもできるから、見ているものにとっては納得がいかない、ということなのかもしれない。そういう作品の中には、伏線の回収すらできていないものもある。
ただ、物語を筋の通った、万人が納得できるものにすれば、それがイコール、リアリティのある話になる、というわけではない。普段生活していて、あれはいったいなんだったんだろう、そう思ったことがあったとしても、必ずしも腑に落ちる答えが準備されているわけでもない。
謎を謎のままにしている者のほうが多いのではないか。いちいち気にしていたら暮らしていけない、という理由もあるだろう。何も考えずにそういうものだから、と勝手に納得している場合もあるだろう。
最初から最後まで夢の中だけで終わり、オチも結末も納得する展開もない物語というのはどうだろう。
そんな作品を書いてみたらどうだろう。全く人気が出ないだろうな。
夢の中の非現実感。
現実ではとんでもないことでも、そこではなぜか既成の事実として取り扱われていることがある。
自分は夢を見ている、と夢の中で自覚しているときもある。
または、夢から覚めた、という夢をみている場合もある。
どこからどこまでが夢で、どこからが現実なのか、境界が曖昧な、ややもするとSFやファンタジーにすらなりうる物語。
by telomerettaggg
| 2009-02-26 17:31
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